春になると花粉症の症状を訴える人が増えますが、時期的に季節の変わり目でもあり気温差にやられて風邪を引いてしまう人もいます。止まらない鼻水の原因は本当に花粉症なのかを判断する方法や、改善方法を紹介します。

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花粉症と果物・野菜アレルギーについて

春のスギやヒノキ、秋のヨモギやブタクサなどによってアレルギー症状が出てしまう花粉症患者のなかには、特定の果物や野菜を口にすることによって、唇や口の中、喉にイガイガした不快感や痒みなどの刺激を感じるケースがあります。
これは、花粉症患者の10人に1人の割合で発症すると言われている口腔アレルギー症候群による症状で、原因と発症の仕組みが、花粉症と密接な関りを持つと言われています。

口腔アレルギー症候群で引き起こされる症状は、新鮮な生の果物や野菜を口に運んでほどありません。
果物等と接触した唇や口の中、喉などにイガイガとした違和感や痒みを感じ、ひどい場合はその部分が腫れてしまい、閉塞感を覚えることもあります。
激しいクシャミが起こり目が赤く痒みも生じるなどして、花粉症ピーク時と同じ状態になってしまうケースもあります。
咳や喘息、呼吸困難、腹痛や下痢、じんましんなどの重いアレルギー症状のほか、血圧が急激に低下して意識を失うアナフィラキシーショックのような、重篤な症状に陥る危険もあります。

花粉症と口腔アレルギー症候群との最大の共通点は、共に植物由来で発症するアレルギーという点です。
特定の果物や野菜に含まれるアレルゲン構造は、花粉症を引き起こす花粉のアレルゲンの構造とよく似ていることから、その関係が深い果物や野菜を口にすることで、身体が花粉の侵入と勘違いして、アレルギー反応を起こしてしまいます。

口腔アレルギー症候群を起こす果物や野菜は、花粉症を起こす植物と、植物学的に同じ「科」に属するもので起こりやすくなります。
スギ科のスギやヒノキの花粉症の人は、トマト、イネ科のカモガヤやキク科のブタクサの場合、スイカやメロン、キウイフルーツやバナナなどを口にすると口腔アレルギー症候群を起こしてしまいます。
シラカンバなどカバノキ科の花粉症の人では、リンゴやモモ、野菜ではヤマイモやニンジン、ゴボウ、ナッツ類で症状が出てきます。

一般的な食物アレルギーとの違いは何?

口腔アレルギー症候群と一般的な食物アレルギーとの違いは、発症してしまった場合に陥る、重症度の程度差にあります。
原因となる特定の食物を食べると、アレルギー症状が出てしまう点は同じですが、一般的な食物アレルギーは、アナフィラキシーショックなどの重篤な症状に陥りやすくなってしまいます。
症状が出る身体の部位にも違いが見られます。

口腔アレルギー症候群の場合、原因となる特定の果物や野菜を口にした時、それが接触した唇や口の中、喉で症状があらわれますが、イガイガや痒みといったその症状が、全身に及ぶことはあまり多くありません。
一般的な食物アレルギーになると、アレルギーを起こす特定の食物を少量摂取しただけで、じんましんや湿疹、下痢など全身に症状があらわれ、ひどい場合にアナフィラキシーショックを起こしてしまいます。
この違いがでる理由は、それぞれのアレルゲンにあります。

一般的な食物アレルギーを引き起こしやすい食物としては、牛乳や卵、小麦などがあります。
これらのアレルゲンは、熱や消化酵素に強いために、そのまま腸から吸収されてしまい、症状を起こします。
口腔アレルギー症候群の場合は、果物や野菜が原因となりますが、これらのアレルゲンは消化酵素に弱く、胃や小腸といった消化器ですぐに分解されることがほとんどです。
唇や口の中、喉など、直接触れた部位だけでアレルギー症状が出ます。

口腔アレルギー症候群の原因となる野菜や果物が持つアレルゲンは、熱によって不安定になることから、加熱調理によって分解されることが多くなっています。
新鮮なものでは症状が起こる場合も、加熱した果物や野菜では症状が出ないこともありますので、ジャムや缶詰の果物や、加熱調理された野菜では大丈夫といった場合もあります。